インタビュー 梅澤太郎

CrossOver法律事務所は、新興企業の企業価値の永続的向上を支え、真に付加価値のある業務を提供するプロフェッショナルファームでありたいと考えています。プロフェッショナルファームとしての当事務所の姿勢に興味を持たれた方は、是非ご連絡ください。(カジュアル面談も受け付けています。)

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PROFILE

梅澤 太郎(弁護士)

2007年 神戸大学法学部法律学科卒業、09年 一橋大学法科大学院修了。株式会社ブリヂストンに勤務した後、扶桑第一法律事務所に参画(12-18年)。18-22年 株式会社エブリーにて経営管理部長兼内部監査責任者を務めた後、ヴァスコ・ダ・ガマ法律会計事務所(22-24年)を経て24年に CrossOver法律事務所参画。

“中の人”としてIPOに関わりたい ターニングポイントになったスタートアップとの出会い

今回、梅澤弁護士の多様なキャリア変遷について聞きましたが、“スタートアップとの出会い”が一つのターニングポイントだったように感じました。

梅澤太郎弁護士(以下、梅澤):弁護士を目指したきっかけは「困っている人を助けたい」という思いからだったので、弁護士になりたての頃は企業法務よりもむしろ一般民事の仕事に興味がありました。しかし、弁護士2~3年目の頃に、スタートアップの仕事をしたことが大きな転機だったと思います。

常時Slackでやり取りし、週2日程度オフィスに行く生活を3年ほど続けていたので、社員とほぼ同様の感覚で仕事をしていました。今で言う「法務受託」を当時から既に始めていたことになります。スタートアップは基本的に「こういうことを実現したい」という、前向きなエネルギーによって物事が進んでいくので、そこに大きなやりがいを感じました。

その後、法務受託ではなく、インハウスロイヤーとして転職した理由は?

梅澤:法務受託として限りなく“中の人”に近い形で関わっていた時でさえ、どうしても“外の人”だという感覚が拭えず、携われる案件への関与も限られ、“外の人”としてのサポートには限界があると感じました。また、「自分なりの法務組織をゼロから立ち上げたい」という気持ちも芽生えていました。そして、当時サポートしていた会社が2社上場したのですが(今は2社とも急成長してプライム市場に上場しています。)、IPO準備から上場までの熱量や、その後の非連続な成長に圧倒されました。自分も“中の人”として事業会社のすべてに関わりたい、法務組織をゼロイチで立ち上げてみたい、IPOに当事者として関わりたい、という思いが日に日に強くなったことが、インハウスとして“中の人”になることを決めた一番の理由でした。

どういった軸で企業を選びましたか?また、株式会社エブリーに入社して大変だったことは?

梅澤:企業を選ぶ際には、自分が“1人目法務”であることと、IPOを現実的に目指せる規模の企業であることの2点を重視しました。入社当時は、散在している契約書を物理的にかき集めて管理番号を振り直し、ファイリングし直すところから始めるなど(笑)、本当にイチから法務体制を構築していきました。その後、事業成長や組織体制の変更があったことで法務や知財(特許・商標・意匠)だけでなく、資金調達や経理・会計、総務・情シスにまで管掌範囲が広がりました。IPOを見据えていたので、内部監査体制を整備したり、監査法人や証券会社との交渉窓口を務めるようになり、最終的には経営管理部長兼内部監査責任者になりました。一般的に管理部長は財務経理系の人がやることが多く、私のような法務畑出身者がこのポジションに就くのはかなり珍しいと思います。当然不安もありましたが、自分にとってもキャリアやスキルの幅を広げるチャンスだと思い、挑戦しました。困難の連続でプレッシャーもかなり大きく、人生でトップレベルに大変な時期でした。仕事でミスする夢を何度も見て、夢なのか現実なの分からなくなるような日々でしたが(笑)、これを経験できるチャンスは今しかない、意地と根性でやり切ってこの経験を絶対勝ち取ろう、というマインドで必死にやり切りました。

そこから法律事務所に戻った理由は?

梅澤:市況の変化等を理由にIPOのタイミングに時間的な余裕ができたことや、優秀な人材の採用ができ経営管理部門全体が安定してきたことで一定の達成感を感じたため、ここで培った経験を活かしてさらなる挑戦をしたいと考えるようになり、法律事務所に戻ることを決めました。居心地も良く、良い会社でしたので、このままインハウスを続けることもできたと思いますが、コンフォートゾーンから出なければ成長できないなと思ったんです。

「弁護士はもっと幅広い領域で活躍できる」 AI時代にカギとなる“共同学習”の考え方

2024年にCrossOver法律事務所に参画した決め手は?

梅澤:スタートアップで培ってきた自分の経験・知見、特に、法務・知財だけでなく、IPOの際に必要な経理・会計周りや内部の組織体制を構築する経験まで幅広い知見を持っているという強みを最大限生かすことができるのがCrossOverだと思いました。これまで一貫してIPOに関わることに強い思いがありましたし、その思いはこの時も消えていなかったので、その観点からもIPO準備企業を多くクライアントに抱えるCrossOverに参画したいと考えました。

CrossOverでIPO関連の業務に携わることのおもしろさとは?

梅澤:IPOそれ自体は、すごく大変で地味なことが多いですし、試験対策的でつまらないと思う人もいるかもしれませんが、実は奥が深くクリエイティブな仕事ができる領域だと思っています。CrossOverでは、IPO準備企業からご相談を頂いたときは、教科書的な知識や根拠の曖昧な対処方法、いわゆる都市伝説を伝えるのではなく、IPO準備企業の企業価値の源泉は何か、事業規模やポートフォリオの状況、将来の成長可能性をどこに置いているか(上場後の株主に何を訴求しようとしているのか)等のIPO準備企業の経営実態や経営方針をヒアリング・分析し、立体的に考えた上で、CrossOverに蓄積しているIPO手続に関する暗黙知を掛け合わせ、実践的なソリューションを提供しています。CrossOverはこの点のクオリティの維持向上を徹底しているので、東証上場審査部で要職を務めた方々に非常勤顧問に就任していただいて、適宜連携させていただいています(実は、非常勤顧問との会話そのものがとても勉強になるので、楽しみの一つでもあります)。元“中の人”として痛感しているのですが、IPO界隈は都市伝説や平面的な知識だけが広まっていて、“中の人”はそれに振り回されてしまいます。当然ですが、実際のIPO手続は平面的で根拠のない都市伝説で乗り切れるほど甘い”試験”ではありません。CrossOverに蓄積されている知見や実績、ノウハウ、暗黙知はとても新鮮で説得力があり、元“中の人”としては、IPO準備企業が欲しいソリューションはこれだという確信に近い感覚があり、自信をもってお薦めできるものになっています。元”中の人”として、そして現”外の人”として、CrossOverの提供するソリューションは非常に面白く、知的興奮が得られて、この事務所に入って良かった、楽しいなと思うところでもあります。

梅澤弁護士から見て、CrossOverはどんな法律事務所ですか?

梅澤:同僚に対しても、クライアントに対しても、誠実でフェアであろうとする事務所だと思います。誠実でフェアであろうとするからこそ、アウトプットの質にもこだわりますし、時に厳しいこともありますが、ただ厳しいだけということはなく、厳しさの根底には優しさや思いやりがある事務所だと思います。また、立場にかかわらず意見や疑問などは臆せず声にすることができますし、どんな意見や疑問でも蔑ろにさせることはありません。非常に心理的安全性が高く、安心して働ける事務所だと感じます。

CrossOverの特徴である“共同学習”について教えてください。

梅澤:オンラインでもオフラインでも、知識やノウハウ、気づきを共有する場が常時設けられていて、活発に活用されており、1年目の弁護士も積極的に共有してくれています。そして、共有された知識やノウハウ、気づきをそれぞれが学び、活用して、さらにアウトプットの質を高めることができ、その相乗効果で、個人としても組織としても成長していくことが仕組みとして根付いています。法律や法令はどんどん増えて、専門化していますし、弁護士が1人で全てカバーするのはもう限界だと思います。だからこそ、組織として知識やノウハウ、気づきを共有し、学び、活用することでクライアントにどれだけ大きな価値提供ができるかが問われる時代になってきていると考えています。

“共同学習”を最も分かりやすく体現しているのは週1回開催している“研究会”でしょうか。

梅澤:そうですね。法律事務所の“研究会”というと、参加者が持ち回りで法改正や判例等の資料を準備して、それを題材に発表・議論するイメージが強いですが、そうするとどうしても準備に時間がかかり、また熱量の差が出て形骸化してしまい継続しません。意味のある会にするためにも、また、形骸化させず継続する仕組みにするためにも、CrossOverの研究会は、気になったときに共有したいトピックをTeamsに書き込んでおく程度で、事前準備はしません。集めたトピックを研究会の場でフリーディスカッション形式で話していきます。フリーディスカッションにするからこそ、その時々の話の流れでいろんな視点やエピソード、知見が飛び出して、具体性や手触り感があり、しっかりと自分の血肉になっている感覚があります。資料を準備してそれを読みながら発表・議論するというスタイルではあまり見られない光景だと思います。

現在、11人の弁護士が所属しており、これから事務所の規模は拡大していくと思いますが、この共同学習の仕組みや、誰に対しても質問しやすい・話しかけやすいカルチャーや雰囲気は維持していきたいですね。また、新卒も積極的に採用しているので、こうした考え方やカルチャーを若手に継承していきたいとも考えています。

梅澤弁護士個人として、今後どのような弁護士を目指しますか。

梅澤:生成AIの出現が弁護士業に与える影響は非常に大きいと感じています。契約書のレビューやリサーチ業務など、単純な知識や量で勝負するような仕事で価値を大きく出すことが難しくなってきていると感じます。ただ、単純な知識差・情報差で価値を出し続けることは難しいという問題意識は、スタートアップの法務受託をしていたときに既に感じていたものだったので特に驚きありません。法律という領域だけに縛られず、経理・会計などの周辺領域の知見、生成AIを含めてテクニカルな領域の知見、スタートアップで培ってきた自分の経験・知見等の多様な知見を掛け合わせて、経営者の意思決定に近いところで価値を提供できるようにならないと生き残れないなと感じます。

実際のところ、弁護士が経営者の意思決定に伴走するような動きを、マーケットは求めていると考えますか?

梅澤:現時点で高いニーズが顕在化して、マーケットと呼べる程度で具体化しているかと言われると、そこまでではないかもしれません。他方、スタートアップの”中の人”としての経験からすれば、やれることはたくさんあり、価値提供できることは多くあります。単にマーケットに訴求できていないだけで、顧客自身がまだ気づいていない潜在的な欲求や必要性(潜在ニーズ)を喚起できれば、需要は絶対にあると信じています。

この需要を発掘するためにも、弁護士は法律以外の知識や経験値が必要になりますし、一人で全てをカバーできないからこそ“共同学習”の考えが重要なのだと思います。弁護士はどうしても資格に囚われて自己定義してしまう癖があり、“法律”という狭い範囲に閉じこもってしまいがちですが、経営者は”法律”という領域を殊更に重要視して事業遂行したり意思決定しているわけではありません。”法律”はあくまで一つのファクターに過ぎないのです。弁護士はもっと幅広い領域で活躍できるはずだと自分のこれまでの経験からも、強く信じています。

最後に、CrossOverに興味を持った方に向けて伝えたいことはありますか?

梅澤:実は、私がCrossOverに入所したきっかけも少しユニークでして…。代表の尾下弁護士の発信は、SNS(X)でいつもチェックしていたんです。あるとき、たまたまXで尾下弁護士が中途採用をしていることを投稿しているのを目にして、ちょうど自分が新しい挑戦を考えていたタイミングと重なったんですね。面接というよりはラフなカジュアル面談の感覚で話を聞きに行った、というのが正直なところです。

CrossOverの採用スタイルとして、転職は人生における重要なイベントだという位置づけをしていて、お互いにとって不幸なことにならないようにしようという点を重視しています。そのため、全パートナー弁護士と何度も対話をする機会を設けていますし、機会があれば若手の弁護士との対話をする機会も設けているのですが、その前段階として、ラフなカジュアル面談も大歓迎なんです。少しでも興味を持った方がいれば、「まずは気軽に話してみる」というスタンスで連絡してもらえたらと思いますし、話したい弁護士がいれば、指名してもらうこともウェルカムです。

当時の私がそうであったように、実際に話してみることで、自分のキャリア形成のイメージも具体的に描きやすくなりますし、事務所の雰囲気もつかみやすくなります。特に、これまでのキャリアを活かしながら真に付加価値のあるサービスを提供したいと考えている方には、挑戦と成長の両方を実現できる環境だと思いますので、新たな一歩として、気軽に話をしに来てもらえると嬉しいです。

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