インターン・エクスターンの声 Fさん

ビジネスモデルを捉えた創造性が求められる業務の一端を体験
Fさん
インターンシップに応募しようと思った理由は?
私は将来、重大案件を解決に導くビジネス・ロイヤーとして活躍することを夢見ています。数多くの案件に関与して経験を積み、企業の重要な意思決定が行われている局面に立ち会うことができる企業法務分野に携わることで、限られた時間の中で最善策を練り、複雑な問題を解決に導く法曹実務家の姿を理想としています。また、自分は法学部出身ではない(起業が盛んな学部出身である)という付加価値を見出すことで、複雑化していく社会の中で、開拓者精神を持って、自分にしかできないリーガルサービスを提供できる人材になりたいとも考えています。
このような目標を掲げる中で、キャリア形成の観点からどのような事務所に所属すべきか、専門領域はどうするのかについての悩みがあります。特に、所属事務所については、ホームページの記載や事務所説明会での紹介を見聞きする限りどの事務所も魅力的に思えてしまい、どこが自分に向いているのかを知るきっかけを模索しておりました。また、「狭き門より入れ」という言葉があるように、多くのクラスメイトが群がって流れていくような大手事務所に何の疑いもなく所属することは避けたいと考えていました。そのような中で、「どこが自分にとって最もチャレンジングな環境か」という見方をしたときに、従来より関心のある新興企業支援を中心に若手の段階から積極的に関与できる事務所に興味を抱きました。事務所を知るきっかけとしては、学部時代に講義を聴講していた安宅和人先生の著書『イシューからはじめよ』を代表弁護士の尾下先生がTwitterで紹介されているのを偶然発見したところから始まりました。その後、ホームページを拝見し、私自身の関心領域に近い業務をされていることを知り、興味を抱いたという経緯があります。また、事務所の目標として「スタートアップに対して、弁護士としての専門性を核にしながらも、多様な経験を組み合わせ、弁護士の枠に捉われない総合的な支援を提供することで新たな付加価値を提供すること」を掲げている点に強く惹かれました。このような目標を掲げるプロフェッショナルの現場を体験すべく、サマーインターンに応募しました。
インターンシップに参加してどうでしたか?
現在の事務所戦略が、アメリカの先例やコンサル的なフレームワークから学びつつ、長期的な視点で形作られていったことを伺い、非常に興味深く、時間を忘れるほど有意義でした。法律事務所経営の場面でも、先人の知恵が進むべき方向を示す道しるべになることを再確認することができました。将来的に新興企業支援がしたいという明確な目標がある場合に、弁護士キャリアの第一歩としてどのような専門領域を選択すれば良いのかについての回答が私の中ではっきりとイメージすることができました。M&A/コーポレート領域における「法務DD」がいわば基礎体力をつける良い機会になるという視点は私にとって重要な発見でした。世界を代表するメガスタートアップの最前線で活躍する弁護士のお話を伺う機会に恵まれ、とても有意義でした。執筆や講演など精力的に活動されている姿は、目指すべき将来像として参考になりました。
スタートアップ起業家の方とのセッションでは、普段なかなかお会いすることのできない起業家がどのような想いを持って事業を行っているのかについて知るきっかけをいただきました。 起業家の方が「原体験」のストーリーが事業の根幹にあるように感じましたが、おそらく起業家それぞれに事業を起こそうとした何か(原体験に限らず、精緻な分析に基づく事業機会の発見など)があるものと思われ、様々なタイプの起業家を知ることは自分自身の新たな発見にもつながる有意義なものであることを再認識することができました。
また、リアルタイムで動いた新件を扱わせていただき、新興・小規模事務所ならではのプログラムを楽しむことができました。 単純な法律論だけではなく、ビジネスモデルを捉えた創造性が求められる業務の一端を知ることができ、非常に有意義でした。
特に印象に残っているプログラムは?
課題
教科書はもちろん、ロースクールでも体験することのできない「知識と実務の乖離」の楽しさを知るきっかけをいただきました。法的には問題なく実行できそうなことも、ステークホルダーの感情等の事情から現実的にはどのような問題が起こりそうか、またそれを回避する方法はないのかについて深く考えていくことの重要性を学ぶことができました。
このような案件への取り組み方は、まさに事務所の「単に適法・違法の判断を下すレビュワーとしてではなく、時として経営戦略や内部統制に踏み込むコンサルタントの役割も果たしながら、従来の弁護士の役割を超え、クライアント企業の企業価値の永続的向上に寄与していく」という目標を体現しているようで、学びが多かったです。私自身も、学部では50を超えるグループワークを通して創造的なアイデア出しに力を入れ、ロースクールでは適法・違法の判断ができる素養を深めてまいりました。
このような、法的な知識とアイデア双方が求められる業務は私がまさに求めていたものであり、難解でありながら非常にやりがいのある仕事なのだと再確認することができました。
将来携わりたい仕事は?
興味のある法分野として、M&A・組織再編/コーポレート・ガバナンス/内部管理体制構築・運用/ベンチャー・スタートアップ投資/IPO/上場規制・適時開示規制/国際取引/紛争解決/ジョイントベンチャー/ジェネラルコーポレートが挙げられます。とりわけ、学部時代を起業が盛んな学部で学んだ環境から、スタートアップ支援に関連する業務に強い興味があります。サマーインターンを通してスタートアップ支援の最前線を体感してみたいです。また、将来的に出向や社外取締役(監査役)就任等を通して、「弁護士の枠に捉われない総合的な支援」として何ができるのかを常に模索していきたいと考えています。
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